*

できる人はなぜ、「A3」で考えるのか?

「A3報告書」とは、トヨタで実際に使われている書類のフォーマットです。

このフォーマットに沿って考えることで、問題を解決することができます。

トヨタの強さの秘密が「A3報告書」に凝縮されているのです。

d8DI2M4xsPzc6bU1431660743題名 できる人はなぜ、「A3」で考えるのか?
著者 石井住枝(いしい・すみえ)
発行 SBクリエイティブ株式会社

内容

著者の石井住枝さんは、トヨタ自動車入社半年で役員秘書に抜擢され、社員研修などに携わる。

その後は、総合職技術員に転身し、安全衛生、リスクマネジメントを通じて強い職場と人づくりを実践。

17年勤務の後に退職し、現在は企業人材コンサルティングなどを行う、株式会社エフクリエイト代表として活躍されています。

著書も多数で「トヨタの役員秘書が見た トヨタのできる人の仕事ぶり」「トヨタから学ぶ“ひもとき”の魔法 (角川フォレスタ)」などがあります。

本書は、著者がトヨタ自動車在職中に身につけた、「A3報告書」の問題解決力を紹介する内容です。

そして、A3報告書をベースにカスタマイズした仕事術である、「A3思考」は誰もが成果を出せる実践的なノウハウとなっており、A3報告書の中にたっぷり詰まっています。

そのA3思考術には次の5つのポイントがあると言います。

「情報収集力」
「段取り力」
「見える化力」
「チームで仕事を進める力」
「巻き込み力」

仕事はチームとしてまとまり効率的に行うものなので、まわりの人と協調しながら、それぞれの能力を発揮できる仕事術と「A3報告書」の活用法をていねいに教えています。

こんな方におススメ!

☆やるべきことが多すぎて、優先順位がわからなくなっている方
☆部下のマネジメントが苦手な方
☆いつも頭の中がグチャグチャで整理できていない方

感想

「A3報告書」は50年以上前からトヨタで継承されている業務改善手法のひとつです。作成するときには以下の「8つのステップ」を入れるのが特徴です。

①「テーマ」
重要なキャッチコピー。内容の全体像がわかる目標を一言で表現。

②「テーマ設定の背景」
なぜそのテーマにしたのか具体的に表現します。

③「現状把握」
優先順位をつけ、「現地現物」でプロセスを見て問題点を特定

④「目標の設定」
計画の設定を5W2Hで行う。

⑤「要因解析」
プロセスでなぜ問題が起こるのか「なぜ」を5回以上くり返し真因を特定する。

⑥「対策と実施」
あるべき姿に近づけるよう、情報を共有し合意を得ながら進める。

⑦「実施結果と横展」
決めた時間内で検証を行い、アイデアの標準化を図る。

⑧「反省と今後の課題」
成功のプロセスを仕組みとして定着。次のスローガンをスタートする。

①~⑧の順番通りに物事を考えることで、優先順位のつけ方や段取りの仕方が明らかになり、「カイゼン」を継続させることができると言います。

またもし、予定通りにいかないことがあっても、それは次の目標につながるのであり、常に「A3思考」をくり返すことで、徐々に現状とのギャップを埋めることができるようになり、計画を目標に近づけることができるようになると教えています。

目次

序章 なぜ「A3報告書」で思考が磨かれるのか?

1章 「A3報告書」の作り方
A3報告書はどうやって作るのか

2章 〈A3思考初級編〉
「何を求められているのか」を理解する
「段取り力」を身につける

3章 〈A3思考中級編〉
情報収集力を高める
アイデアを形にする
チームの実行力を高める

4章 〈A3思考上級編〉
チームの自立を促す
メンバーの力を引き出す

【今日紹介した本】
できる人はなぜ、「A3」で考えるのか?

Amazon
楽天ブックス
↓ランキング参加しています!

にほんブログ村 本ブログ ビジネス書へ

スポンサーリンク

関連記事

9割がバイトでも最高のスタッフに育つ ディズニーの教え方

ディズニーには“人は経験で変る・育つ”という考え方があります。人には変る・育つ可能性があり、それを実

記事を読む

一流のプロの“頭の中”にある仕事の道具箱

一流と呼ばれ仕事ができる人たちは、短時間で効率よく膨大な仕事をこなし、しかも質の高い成果をあげていま

記事を読む

ビジネス思考モデル 既存ビジネスから「イノベーション」を生む7つの視点

本書は、目まぐるしく変化し、先の見えない環境の中で働く方が、新しい価値創造の機会を発見し、「イノベー

記事を読む

「人真似は、自分の否定だ」 クリエーターの60訓

広告や制作の専門的な知識ではなく「職業人の知識」を現場での「対話」を通して伝えていきます。 変

記事を読む

部下を定時に帰す「仕事術」

仕事も家庭も徹底的にマネジメントする「ワーク・ライフ・マネジメント」を実現するには、社員だけが必死に

記事を読む

〈チーム編〉教える技術

本書で紹介する方法は、初めて部下を持った人でも、口下手でどうも話しづらいという部下を持っている人でも

記事を読む

仕事。

自由なようで不自由な時代。なかなかチャンスにもめぐり合えない。人間関係もうまくいかない。でも私たちは

記事を読む

「想い」と「アイデア」で世界を変える ゴミを宝に変えるすごい仕組み 株式会社ナカダイの挑戦

「失敗なんてない!!」 世の中で言われているところの失敗というのは、単に最初の予想と結果が違っ

記事を読む

佐々木常夫があなたに贈る、逆境を乗り越え仕事・生活を楽しむ知恵

自分を成長させたい、周りの人と仲良くしたい、人の役に立ちたいといった「志」があれば、人は強く生きるこ

記事を読む

ぼくは「技術」で人を動かす

リーダーシップを発揮するためのスキルと人間性を混同して捉えてしまうと、自分の未熟さに目線が向くために

記事を読む

スポンサーリンク

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


スポンサーリンク

「想い」と「アイデア」で世界を変える ゴミを宝に変えるすごい仕組み 株式会社ナカダイの挑戦

「失敗なんてない!!」 世の中で言われているところの失敗というの

初対面で話がはずむ おもしろい伝え方の公式

どうやったらおもしろい伝え方ができるのか。 元落語家であり、ベテ

仕掛学 人を動かすアイデアのつくり方

問題解決を促すアプローチは、さまざまあります。 どうせなら笑顔に

やむなく営業に配属された人が結果を出すために読む本

売れないのは、商品のせいではありません。あなたが商品の魅力をうまく伝え

頭を下げない仕事術

なかなか相手のOKを引き出せない方、どんなに熱心に頭を下げてもイエスを

→もっと見る

PAGE TOP ↑