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図解 頭のいい説明「すぐできる」コツ

伝えたいことが、相手に正しく伝わらない。

お願いしたのに、相手がその通りに動いてくれない。

あなたもそんな悩みを抱えていませんか?

本書は、説明がうまくなるコツを選りすぐって紹介しています。

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題名 図解 頭のいい説明「すぐできる」コツ: 今日、結果が出る!
著者 鶴野充茂(つるの・みつしげ)
発行 株式会社三笠書房

内容

著者の鶴野充茂さんは、1972年大阪府生まれ。筑波大学、コロンビア大学大学院卒業。在英国日本大使館、国連機関、ソニーなどでコミュニケーションをテーマに幅広い経験を積む。独立後は、コミュニケーション教育事業を行うビーンスター株式会社の代表として、ビジネスの現場で効果的なコミュニケーション技術を提供されています。主な著者はベストセラーとなった『頭のいい説明「すぐできる」コツ』の他多数。

ビジネスにおける「説明」の目的とは、いったい何でしょうか?

このような問いかけから本文は始まります。

スムーズに仕事を進めること。

問題が起こらないようにすること。

何らかのお願いを通すこと。

など、さまざまな目的が考えられますが、本書では説明の目的を

仕事で結果を出すこと

だと定義します。

この定義のもとでは、説明の効果は3段階に分けられます。

第1は、「伝える」段階。これは話し手が一方的に情報発信している状態です。

第2は、「伝わる」段階。これは話し手の情報を聞き手が理解した状態です。

通常の説明としては、第2段階で十分な気がします。ですが、ただ理解しただけでは不十分で、まだそれに基づいて行動を起こしていません。

重要なのは、第3段階の「結果が出る」状態です。相手の行動を促して成果につなげるための、「結果が出る説明」を本書は最終的なゴールとしています。

こんな方におススメ!

☆伝えたいことが、相手に正確に伝わらない方
☆指示した通りに相手が動いてくれない方
☆上司や部下の信頼を得たい方

感想

分かりやすい説明をするための一つのテクニックとして、「大事なこと」から話すという方法があります。

わたしが読後に感じた“頭のいい説明をする”上で「大事なこと」は、

相手を先に好きになれ

ということでした。

著者は、仕事ができる人の説明とは、「説明を聞いた相手が行動する」説明だと語っています。その相手の行動を促す重要なポイントが、相手を先に好きになることなのです。

これはテクニックというよりも精神論的な気もしますが、人間は理論ではなく感情で行動する生き物なので、「こいつのこと嫌いだ」と思われると、どんなに分かりやすい説明をしても頭に入ってこなくなります。

そうなってしまったらもうアウトです。嫌いという感情が心の中に「ノー」の構えを生み出してしまうようになるので、話を積極的に聞かなくなってしまいます。

そうならないために、まずこちらから相手のことを好きになるのです。人は「自分のことを好きだという人」を嫌いにはならないものだと言われていますので、ことあるごとに相談する、相手の自尊心をくすぐる、などして話を友好的に聞いてもらえる環境をつくるのです。

そうすることで、この本で紹介されているような、「説明を聞いた相手が行動する」ためのテクニックが活きてくるとのだ感じました。

目次

CHAPTER1 「わかりやすい説明」は結論から始まる!

01 「頭のいい説明」とは「相手が行動する説明」だ!
02 「大きな情報→小さな情報」の順で説明する。
03 「ここまで、よろしいですか?」―呼吸を合わせるコツ
04 「部下の意見」は聞くな。「部下が見た事実」を聞け
05 「事実+意見」が説得力の基本だ!
06 人は「正論」では動かない。「お願い」で動く!
07 「結論で始まり、結論で終わる」と、わかりやすい!
08 会議で「想定外」の説明を突然求められた場合
09 「大事なことが3つあります」―冒頭で大事なことを言う
10 「売上を1.5倍にする」説明とは?

CHAPTER2 頭がいい人は例外なく「説明が短い!」

01 「長い説明を短くする」と中味がグンと濃くなる!
02 「背景情報=いらない情報」の見分け方
03 他社の動向・顧客の関心・・・・・・「相手が聞きたい情報」から話す
04 「短い文章+短い文章」が一番聞きやすい!
05 エレベーター・ピッチ―「1分間で上手に説明する」法
06 「リマインド言葉→現在地→方向性」が最高の流れだ!
07 頭のいい人は相手に考えさせない―「選択肢から選ばせる」
08 「ビフォア」「アフター」をハッキリ対比させる―説得力のコツ

CHAPTER3 できる人は「箇条書き」で説明する!

01 「相手がメモを取ることを前提」に話せ―わかりやすさのコツ
02 数字・固有名詞は「書いて説明する」―メリハリのコツ
03 「サインペンでメモを取る」と、なぜ記憶に焼きつく?
04 説明に「タイトルをつけてみる」-引き寄せのコツ
05 できる人は「上司がどんなときにイエスと言うか」を知っている
06 主語「私は」を増やすと、説明が力強くなる!
07 「良い・悪いを分けて話す」と、聞きやすい+分かりやすい!

CHAPTER4 「いい言葉」が「いい人間関係」を生む!

01 わすか1分で「信頼される」コツ
02 「私がやっておきます」という魔法の言葉
03 「自己PR用エピソード」の頭のいい使い方
04 自分が「聞きたいこと」を相手に話させるコツ
05 「この人の話をまた聞きたい」と思わせる心理術
06 説明上手な人は、例外なく「語尾」がハッキリしている!
07 「でも」「けど」・・・・・・頭のいい人ほど「逆説」が少ない!

CHAPTER5 信頼される人は「本気の伝え方」がうまい!

01 説明を聞いた相手が「協力したくなる」仕組み
02 できる人ほど「自分の本気」を伝えようとする!
03 「自分のこだわりを話す」習慣を!
04 「存在感ある笑顔」のコツ
05 「自分が仕事で成長した話」が意外な感動を呼ぶ
06 「足を運ぶ」説明術
07 相手の「共感」を生むネタの上手な見つけ方
08 「あなたが得すると誰が得する?」という発想法
09 「人の心をくすぐる言葉」の法則

【今日おススメした本】
図解 頭のいい説明「すぐできる」コツ: 今日、結果が出る!

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