まずは、自分をまるっと肯定しよう
心が傷ついているときは、まず自分を全肯定しましょう。
とにかく気持ちのすべてをまるっと肯定するのです。
頭でいろいろ考えるより、まずは心を癒す。改善や解決はあとからゆっくりでいいのです。
題名 まずは、自分をまるっと肯定しよう
著者 藤村高志(ふじむら・たかし)
発行 朝日新聞出版
内容
著者の藤村高志さんは、1965年山口県生まれ。アルバイトから約1000人の社員を統括する責任者の立場になる。
忙しい仕事のさなか、家庭では妻のうつ、そして離婚など問題を抱える。
そんな中で心理学に出会い、心の大切さ、生きる上で一番大切なものに気づく。
2008年に心理カウンセラーとして開業し「まずは気持ちのすべてを受けとめる!」をポリシーに活躍されています。
心理カウンセラーである著者のカウンセラーの基本は、まずは全肯定。とにかく気持ちのすべてを受けとめて肯定することだと言います。
心が傷ついているときは、頭でいろいろ考えるより心を癒すことを最優先に考え、まず気持ちを楽にしてあげる。改善策や解決策を考えるのは、その後でいいのです。
そして、もうひとつ著者が大事にしていることは、五感をつかって「感じる」ことです。「幸せ」や「愛」は頭で考えるものではなく、肌で感じるものであり、そうすることで「心が喜ぶ」のです。
今の時代は職場でもプライベートでもスマホやPCの画面ばかり見ていて「見る」「聴く」「触れる」などの自分の五感を使う時間が減る傾向にあり、体で幸せを感じにくい社会となっています。
本書では、幸せで充実した生活を送るための「全肯定」そして「感じる」世界を著者独自の視点で解説します。
こんな方におススメ!
☆職場の人間関係がつらいと感じている方
☆がんばっているのに誰も認めてくれないと落ちこんでいる方
☆もっと楽に生きたいと思っている方
感想
悩んだり、落ちこんだり、迷ったりした時にこの本を読むと、見えない何かに押さえつけられていた自分の心がすっと開放され、気持ちが楽になれるような気がします。
心を軽くし、気持ちをすっきりさせるには「自分を全肯定する」ことだと言います。
「あれもダメ」「こうするべき」「我慢しないと」など“自制”は、社会の中で生きていくためには必要なものですが、これが行きすぎると「思考」と「感情の」バランスがくずれて、「感情」が行き場を失い大きなストレスになってしまいます。
ですので、心の奥にある自分の気持ちをしっかり認め、頭で考えたことより心の声を優先させることが重要なのです。
わがままな自分、悪い自分、優しくない自分も全部肯定する。そうすることで本当の自分と向かい合うことができ、自分の気持ちに気づけるようになるのです。
また、本書の中で著者はすばらしい言葉をいろいろ教えてくれています。
「行動」は否定しても、「感情」は否定しない
これは子どもを叱るときにも使えます。ケンカをした場合も、頭ごなしに怒るのではなく、まず理由を聞いて共感し、それから悪い行動を改めるよう教えるのが良いようです。
人は、楽しそうに見えるところに自然に集まる習性がある
人に合わせるのではなく、自分が楽しいことをやっていれば、自然と周りに人が集まりはじめます。ですから無理に好かれようとしなくても、自分のやりたいこと、楽しいことを夢中になってやっていれば、自分を好きになってくれる人が集まってくるのです。
目次
1章 まずは、まるっと全部に「○」をあげよう
2章 落ちこんだとき、「不安」や「孤独」を感じたときに 3章 イライラしているとき、怒っているときに 4章 「自分が悪い」「私のせい」と自分を責めてしまうときに 5章 何もかもがつらく重く感じるときに 6章 「五感」で自分を癒していこう |
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まずは、自分をまるっと肯定しよう
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