P・F・ドラッカーの理論をビジネスに結びつける解説書
次のようなP・F・ドラッカーの言葉があります。
「リーダーシップとは行動である。
マネジメントとは成果を出すことである。」
マネジメントの基本と原則は学ぶことができます。
やり方がわかれば、あなたの会社を未来に続くすばらしい会社にかえることができます。
題名 小さな会社こそが実行すべき ドラッカー経営戦略 (アスカビジネス)
著者 和田一男(わだ かずお)
発行 明日香出版社
内容
著者の和田一男氏は株式会社リクルートで営業部長、西東京支社支社長を兼務され、2000年に企業再建、組織変革などを主な業務とする、株式会社ブレインパートナーを設立し代表取締役をつとめられています。
40年以上も前に書かれた書物でありながら現在でも高い人気をほこっている経営書があります。それは、P・F・ドラッカーの経営書です。経営やマネジメントを行う上で基本となる理論を整理し、経営の本質をまとめて書かれてあり、経営者のバイブルとなっています。
P・F・ドラッカーの書物の内容は大きく分けると次の3つになります。
①個人の成果やキャリア
②組織、マネジメント、会社の経営など
③社会、経済、政治の変化について
本書では、②の部分について解説してあり、P・F・ドラッカーの理論や哲学を実践につなげるためのガイドブックとなっています。
こんな方におすすめ!
・P・F・ドラッカーの理論を実際の経営に役立てたいと考えている方
・来期の経営計画を立案されている方
・成果を出すために組織を再編したいと考えている方
感想
様々な経営に関する書物が書店に並んでいますが、P・F・ドラッカーの理論を応用したものも多く見うけられますね。数年前に大ヒットした「もしドラ」で再ブレイクをはたした感があります。
わたしも何冊か読んだことがありますが、理論としてはすばらしく大変感銘をうけた記憶があります。しかし、わたしには学がないので、その理論をいかにして経営に活かしていくかとなると、また別問題でジレンマを感じたものです。
本書は、P・F・ドラッカーの理論を実践につなげるためのガイドブック的な内容となっています。
企業の存在理由は何でしょう? これは基本中の基本の質問ですね。P・F・ドラッカーは次のように定義をしています。
企業の目的は、顧客の創造である。
顧客の創造とは、顧客の欲求を満足させることなんです。お客様第一なんてあたり前のような気がしますが、実際のビジネスを考えてみるとどうでしょうか。
お客様の満足とは名ばかりで、自社の売上目標を達成するのに躍起になっている、そんな現実があるのではないでしょうか。
日々の営業活動も大切ですが、
我々の事業は何か。何であるか。
のような自社の現状や今後進むべき方向を、P・F・ドラッカーの理論を使い、じっくりと考える時間も必要と感じました。
目次
第①章 [基礎編] 企業活動の基本
第②章 [現状分析編] 自社を見直す 第③章 [経営戦略の基本編] 勝つための戦略とイノベーション 第④章 [組織設計編] 会社に適した構造をつくる 第⑤章 [マネジメント編] 成果を生みだす手段 第⑥章 [目標管理制度編] 組織を目標達成に導く 第⑦章 [トップマネジメント編] 経営者しかできない仕事 |
【今日紹介した本】
小さな会社こそが実行すべき ドラッカー経営戦略 (アスカビジネス)
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