「明日、営業に行きたくない!」と思ったら読む本
「何を話したらいいのか分からない」「営業が怖い」「営業に行きたくない」
これは、初めて営業という仕事をされる方誰もが抱く感情です。決してダメなことではありません。
誰にでも起こりうる、この感情をラクにするヒントが本書にあります。
題名 「明日、営業に行きたくない! 」と思ったら読む本 (DOBOOKS)
著者 太田和雄(おおた・かずお)
発行 同文舘出版株式会社
定価 1,300円+税
内容
著者の太田和雄さんは、1992年金沢大学工学部卒業後、株式会社リクルートフロムエー(現・リクルートジョブズ)入社。入社当時は、売れない営業マンだったが、「新規開拓営業の理由=お客様のためになること」をつくり出すノウハウで、デキる営業マンとして評価されるようになる。
その後新人教育担当として力を発揮し、育てた新人は1,000人以上にのぼる。またリクルートの社内報にて「Mr.X」のペンネームで執筆していた営業コラムが評判となる。
2014年株式会社リクルートジョブズを退職し、現在は株式会社ジョブマーケティング北海道の代表取締役として活躍されている。
「営業が怖い」
「営業に行くのが嫌だ」
と思うのは、営業マンなら誰でも経験することです。これは自然な感情なので、決して落ち込むことはありません。こんな誰にでも起こりうる感情を少しでも和らげる助けになりたいとの思いから本書は書かれています。
「何を話していいかわからない」が「一度、こう試してみようか」
「明日、営業に行きたくない」が「これなら、訪問できるかも」
に変わる。皆さんが明日から営業に行くという心の負担を少しでも減らし、毎日イキイキ働くことができるように、新人営業たちに教えた考え方や具体的な方法を紹介します。
1~2章では、「何を話したらいいのかわからない」といった営業という仕事を始めて間もない人に起こる感情について。
3章では、営業先に出向くことはできるが、「成果があがらないので、段々と怖くなってきている」といった営業のキャリアを少し積んでいる人に起こる感情について、その解決策を伝えます。
本書の利用法としては、「そっくり真似して実行する」ことをすすめています。すぐに結果はでないかもしれませんが、しばらく続けていると今までになかった変化が表れ、心の負担もきっと軽くなることでしょう。
こんな方におススメ
☆営業に行きたくない!と思ったことがある方
☆「結構です!」と断られたときの対応方法を知りたい方
☆お客様の信頼を獲得する術を身につけたい方
感想
著者は冒頭部分で、
明日実践して即、成果につながるような魔法の言葉は正直、営業現場ではほとんどありません。
と語っています(p.24)。
ですので、即効性は期待してはいけませんが、根気強く続けていると少しずつ営業に行くことがラクになるアドバイスがたっぷりつまっています。
たしかに営業は、ストレスの多い職種で、とくに飛び込み営業などは、担当者に会うのも一苦労です。なので、考え方を少し変えて、
飛び込み営業は断られて当たり前。怒られて当たり前
と思うこと(慣れないとなかなか難しいですが…)です。そうすれば、怒られたり冷たくされるのは当たり前で、むしろ相手をしてくれる人はものすごくありがたい人なのです。
担当者でなくても応対してくれた人は、忙しい時間を割いてくれているので、しっかり感謝と礼を尽くすことが大切です。
応対してくれるどんな人に対しても、名刺を出して自分の紹介と訪問の目的をしっかり告げるなど、誠実な振る舞いを続けることで、きっとどこかで誰かに気持ちが伝わると著者は言います。このことは以下のように言い表しています。
常に不在の担当者に固執しない。対応してくれる人の顔なじみになれるよう工夫を心がけよう
直接の担当者でなくても、応対してくれる人に対して誠実に接することで、その人との結びつきが深まります。
そうすることで訪問もしやすくなりますし、さらに、自分を知っていただくことで、こちらの情報も担当者に伝えてもらえるようになり、商談につながる確率も高まるのです。
結局は、人と人の結びつきなんですね。
難しく考えずに出会う人それぞれに想いをもって、「この人のために何ができるのか?」「何をすれば喜んでもらえるのか?」と考え行動することで、思わぬところで巡り巡って自分に返ってくるものだと感じました。
著者も次にように文章を締めくくっています。
自分のことよりも相手の気持ちをまず考えよう。
そうすれば、思わぬ成果につながっていく。
目次
序章 明日、営業に行きたくないあなたへ
1章 飛び込み営業 ~初めてのご挨拶 2章 2回目以降の継続訪問 3章 お客様の信頼獲得 |
【今日おススメした本】
「明日、営業に行きたくない! 」と思ったら読む本 (DOBOOKS)
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