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ビジネス思考モデル 既存ビジネスから「イノベーション」を生む7つの視点

本書は、目まぐるしく変化し、先の見えない環境の中で働く方が、新しい価値創造の機会を発見し、「イノベーション」を自分事として考えるために書かれた本です。

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題名 ビジネスモデル思考 既存ビジネスから「イノベーション」を生む7つの視点
著者 山田英二(やまだ・えいじ)
発行 株式会社KADOKAWA

内容

著者の山田英二さんは、K.I.T.虎ノ門学院、金沢工業大学大学院教授。上智大学外国語学部卒業。米国ハーバード・ビジネススクール(MBA)修了。

様々な企業の戦略立案、業務改革などを経験され、現在はギャップジェミニ株式会社にて日本企業のトランスフォーメーションなどを支援されています。

本書のねらいは、「イノベーションを自分事として考える」ことで、前半の「理論編」と後半の「事例編」に分かれます。

「理論編」では、分業と専門化の弊害などがもたらす、現代のビジネスパーソンが陥っている思考のクセについて考えます。

「理論編」では、ビジネスモデルのイノベーションに成功した企業の事例を取り上げ解説します。ここで注視しているのは、成功した結果そのものよりも、むしろそこに至る経緯や経営者の考え方、そして背景です。

ビジネスの内側だけでなく、むしろ、その外側にも注意を払い、環境と企業の間を取り持つ、「ビジネスモデル」をこれまでと違った角度から探っていきます。

本書はたくさんの事例を紹介していますが、著者が金沢工業大学の社会人大学院で担当する、「チェンジ・マネジメント特論」の教材に取り上げたもの等を再編集したものです。

こんな方におススメ!

☆自社に合う新しいビジネスモデルを探している方
☆自社が掲げる顧客第一主義に疑問を持っている方
☆新しい商品開発を考えている方

感想

成功した企業が開発した商品・サービスを取り上げて成功した理由を見つけようとする内容の本は多くあります。ただ、自社とまったく異なる業界の成功した事実やその方法を知っても、「まるほど」と感心するだけで、なかなか自社との関連性を見つけるのは難しいことです。

本書では、成功という内側だけでなく、ビジネスを取り巻く環境にも視野を広げ、「ビジネスモデル」を考えます。

ここでのポイントは「過去の成功事例『を』学ぶ」のではなく、「過去の成功事例『から』自分に役立つ示唆を学ぶ」ことです。

過去の事例から「新たな視点を獲得するためのエッセンス」を抽出し様々な事例を自分事として考え、「なぜ、こんなことを思いついたのか?」「他社がどうしてマネしなかったのか?」など想像力をフル活用しながら思いを巡らせることの大切さを教えてくれています。

終わりに

この本を読み終わり、「種の起原」を提唱し世界中に大きな影響を与えた、イギリスの自然科学者チャールズ・ダーウィンの次の言葉を思い出しました。

最も強い者が生き残るのではなく、
 最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残ることが出来るのは、
 変化できる者である。

変えるということは、それなりの苦痛をともなう場合が多くあります。それでも、環境の変化に対応して、勇気をもって柔軟に組織や戦略を変えていける企業が、結果として生き残っていける企業だと感じました。

目次

PART1 問いとしての「ビジネスモデル」

CHAPTER01 イノベーションを妨げるもの
CHAPTER02 イノベーションとは何か
CHAPTER03 顧客の視点「から」見えてくるもの

PART2 ビジネスを「俯瞰」してみよう

CHAPTER04 既存ビジネスを俯瞰し、イノベーションを自分事として考えるための7つの問い
CHAPTER05 今日のビジネスモデルはなぜできたのか 「過去の歴史」からビジネスモデルの原点を振り返る
CHAPTER06 顧客の真の欲求とは何か 「顧客の側」に立ち、購買の目的を理解する
CHAPTER07 新しい現実とは何なのか 「偶然の成功」から「想定外」の見落としている現実に気づく
CHAPTER08 未来の兆候はどこの現れるのか 「極端な市場」にイノベーションの兆候を探索する 
CHAPTER09 バルコニーから何が見えるのか 「クラスターの垣根」を越えて彼方との関りを考える
CHAPTER10 環境の異なる世界で何ができるのか あえて「異国」に土着し、現地目線で可能性を検討する
CHAPTER11 社会のどんな課題を解決したいのか 社会課題を解決するために、「ビジネスの枠」を超えた協業を模索する

【今日おススメした本】
ビジネスモデル思考 既存ビジネスから「イノベーション」を生む7つの視点

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