子どもはみんな問題児
初めは誰もわからなくて戸惑うばかりです。
焦らないでだいじょうぶ。悩まないでだいじょうぶ。
題名 子どもはみんな問題児。
著者 中川李枝子(なかがわ・りえこ)
発行 株式会社新潮社
内容
中川李枝子さんは、1935年札幌生まれ。絵本『ぐりとぐら』シリーズの著者として有名で、『ぐりとぐら』は現在まで10カ国語に翻訳されています。また、ジブリ映画「となりのトトロ」の楽曲「さんぽ」の作詞でも知られています。
本書は、絵本作家として今でも現役で活躍されている中川さんが、自身の子育てや17年間勤めた保母としての経験から、子どもを育てる楽しさ、よろこび、あるいは難しさをやさしい語り口で教えてくれています。
1章「お母さんが知らない、保育園での子どもたち」では、見えるもの、感じたことをそのままストレートに表現する子どもたちの行動について。
2章「『りえこせんせい』が子どもに教わったこと」では、子どもと遊びの関係について。
3章「子育ては『抱いて』『降ろして』『ほっといて』」では、子どもの強さと弱さについて。
4章「本は子どもと一緒に読むもの」では、読み聞かせの方法について。
5章「いいおかあさんって、どんなお母さん?」では、親の役割について書いています。
子どもは、おさなく弱いものだから守るべき存在というだけでなく、逆に子どもの強さ、感性の豊かさ、物事を見る目の純粋さから教えられることも多く、一生懸命育てるというより寄りそいながら一緒になって育つという、楽しみながらムリをしない子育てを教えてくれています。
こんな方におススメ!
☆子育てがうまくいかないと悩んでいる方
☆子どもの考えていることがわからないと悩んでいる方
☆子どもにとっての、「いい親」になりたいと思っている方
感想
絵本の『ぐりとぐら』は知っていましたが、同じ方が「となりのトトロ」の楽曲「さんぽ」の作詞もされていたと知りおどろきました。うちの子どもたちも「となりのトトロ」が大好きで、何十回もビデオを見たものです。
さて、以前違う本で、「子育ては見すぎてはいけない」というようなことが書いてありました。ケガをさせないなど危険がおよばないようにすることは必要ですが、見すぎてしまうと子どもの悪いところしか目に入ってこなくなってしまうということらしいです。
つかず離れず、子どもが寄ってきたら答えてあげ、離れていったら見守ってあげる。このくらいがちょうどいいのかもしれません。
また、子どもの育て方は「見る」のではなく、親の姿を「見せる」ほうが大切だという考え方もあるようです。
話しをしっかり聞いてあげる姿、感情的になり怒らない姿、夫婦仲良くケンカをしない姿など、子どもは見ていないようで肌で感じ手本として大きくなっていくのです。
ですから子どもを育てるのではなく、子どもと一緒になって成長していくというのが正しい子育てなのかもしれませんね。
目次
1.お母さんが知らない、保育園での子どもたち 2.『りえこせんせい』が子どもに教わったこと 3.子育ては『抱いて』『降ろして』『ほっといて』 4.本は子どもと一緒に読むもの 5.いいおかあさんって、どんなお母さん? |
【今日紹介した本】
子どもはみんな問題児。
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