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竹鶴とリタの夢 余市とニッカウヰスキー創業物語

日本ウイスキーの父、竹鶴政孝と妻リタの物語

連続テレビ小説「マッサン」で描かれていない姿を知ることができます。

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題名 竹鶴とリタの夢 余市とニッカウヰスキー創業物語
著者 千石涼太郎(せんごく・りょうたろう)
発行 株式会社双葉社

 

 内容

本書は、NHKの連続テレビ小説「マッサン」のモデルとなった、日本のウイスキーの父と呼ばれる竹鶴政孝と妻リタの軌跡を描く物語です。

第一章は、「ウイスキーの父、広島の造り酒屋に生まれる」です。幼少時代の広島での生活、そしてイミテーション・ウイスキーとの出会いを経て、ウイスキー修行のためスコットランドへ渡るまでを描きます。

第二章の「本場スコットランドでリタと出会う」では、スコットランド修行中『本物のウイスキー』だけでなく、生涯の伴侶との運命的な出会い。

第三章は「鳥井信治郎と日本初のウイスキーづくり」です。帰国後、世界恐慌のあおりで国内経済は不況の真っただ中でした。勤め先では本物のウイスキーがつくれないと知り、苦渋の決断を行い修行させていただいた摂津酒造から壽屋(ことぶきや)へ転職します。

そこで日本のウイスキー発祥地・山崎工場を完成させるが、意見のすれ違いから壽屋を去るまで。

第四章「新たなる旅立ち、新天地余市へ」では、スコットランドの気候に似た北海道余市で、ニッカウヰスキーを誕生させるまで。

第五章「ニッカの再出発、そして別れのとき」では、終戦後の再出発とブランド名である「ニッカウヰスキー」への社名変更。そして最愛の妻リタとの別れを描きます。

竹鶴政孝の挫折と栄光の道のりを様々な文献からノンフィクション作家の千石涼太郎氏が読み解きます。

 

こんな方におススメ!

・連続テレビ小説「マッサン」の時代背景をもっとよく知りたい方
・連続テレビ小説「マッサン」に描かれていない実際を知りたい方
・連続テレビ小説「マッサン」を今から楽しみたい方

 

感想

NHKの連続テレビ小説「マッサン」を見ている方(これから見ようと思う方)に読んでいただきたい本です。私も仕事柄、興味があったのですが毎日テレビを見られないので、この本を読み総集編に備えることにしました。

「本物」を日本に普及させようとする、先人の情熱、気概が紙面を通して感じることができました。熱い思いをもって行動する。そして、その方向性が間違ったものでなければ徐々に賛同者が現れて、大きな輪に広がっていく。自分の進む道が必ず世の中を良くする道だと確信できるものであれば、迷わず行動していくべきと教えられました。

話しは変わりますが、「ニッカウヰスキー」の“ニッカ”とはどういう意味かご存知でしたか?

創業者の名前でもなければ、工場が建っている地名でもないようです。では何かというと“大日本果汁”の略で「日果(ニッカ)」なのだそうです。初めて聞く名前ですね。では大日本果汁とは何なのでしょうか?

それは、竹鶴政孝が壽屋との契約期間が終わり、北海道の余市で新会社を設立した時の社名が“大日本果汁”なのです。果汁と名前がつくので、最初はウイスキーの会社ではなかったようです。

お世話になった恩人と同業の会社を興すことの気遣い、ウイスキーは蒸留してから出荷できるまでに5年は必要なことから、独立後の第一歩はジュースの会社を設立することにしたようです。

ちなみにブラックニッカのボトルに描かれている右手に大麦の穂を、左手にウイスキーのテイスティング用グラスを持つ男おじさんの絵がありますが、あれは伝説のブレンダ―、W・P・ローリーの顔なのだそうです。ただのおじさんではありません。今やニッカの象徴ともなっていますね。

「知って飲めば、さらに美味しい!」

本書を読んでからニッカを飲めばさらに美味しく感じること間違いなしです!

 

目次

第一章 ウイスキーの父、広島の造り酒屋に生まれる

第二章 本場スコットランドでリタと出会う

第三章 鳥井信治郎と日本初のウイスキーづくり

第四章 新たなる旅立ち、新天地余市へ

第五章 ニッカの再出発、そして別れのとき

付 章 リタが愛した町・余市

 

【今日紹介した本】

竹鶴とリタの夢 余市とニッカウヰスキー創業物語

  

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