日本橋高島屋コンシェルジュに学ぶ 人の心を動かす「気遣い力」
名コンシェルジュ敷田さんが、接客で心がけていることは、「普通のこと」「当たり前のこと」に、ほんの少し工夫や、配慮、気遣いを加えることです。
“一歩先を読んだ”対応が、お客様からの信頼を築き上げているのです。
題名 日本橋高島屋名コンシェルジュに学ぶ人の心を動かす「気遣い力」 (実用単行本)
著者 敷田正法(しきた・まさのり)
発行 株式会社小学館
内容
著者の敷田正法氏は、日本橋高島屋のコンシェルジュです。早稲田大学卒業後、高島屋に入社。日本橋店、ニューヨーク店、横浜店にて数々の売り場を担当。2000年、日本橋店にコンシェルジュを導入し、百貨店のコンシェルジュの草分け的存在として、「キング・オブ・コンシェルジュ」とも呼ばれています。
最近では、テレビなどで紹介され、講演なども精力的に行っていらっしゃいます。
コンシェルジュと聞くと、ホテルのスタッフを想像します。滞在客のさまざまな要望に応える人といった意味合いでしょうか。
著者である敷田氏は2000年当時、百貨店としてはめずらしかったコンシェルジュを導入し、“お客様のご相談にすべて対応”することをモットーに活躍され、今日も日本橋高島屋の正面玄関に立たれています。
名コンシェルジュと言われる敷田氏が接客のイロハを教えてくれる内容となっています。基本となるのは身だしなみ、話し方、聞き方など、ごく普通のことです。そこに少しだけ工夫や気遣いを加えることで、お客様と心がかよい喜んでいただけるようになると教えてくれています。
また、日常生活での人づき合いのヒントとなる話がたくさん載っていますので接客業以外の方にも参考になる一冊です。
こんな方におススメ!
・接客業に就かれている方
・お客様の理不尽な言動に振り回されてしまう方
・周りから気遣いが足りないとよく言われる方
感想
今も現役でコンシェルジュをとして勤めていらっしゃる敷田氏がどのような接客をされているか大変興味をひかれました。きっとこちらの心にスッと入ってきて心地よく悩みを解決してくれるに違いありません。
相手に喜んでもらうには、どうしたらいいかを考え、行動する
これが人と接する仕事の原点だと言います。当たり前のようですが、なかなかその“当たり前”難しいんですよね。
やっているようでやれていないのが、にっこりほほ笑む笑顔ですね。自然にやるのは難しいですが、笑顔も習慣だとしています。あくまでも自然に、そして最後まで徹底すること笑顔に勝るおもてなしナシです。
できる限りお客様のご要望にすべてお応えするよう努力することは前提ですが、すべてそうとも限らないようです。それは、法的ルールを守るということです。
一度のルール破りが、後々大きなトラブルを招きかねません。「今回だけ」というような場当たり的な対応は絶対してはいけないようです。
最初にきちんと“できない”理由を説明して、お断りすることもサービスの一環です。
また、クレーム対応時の姿勢についても3点にまとめ教えています。
①相手の目を見る
②相づちを打つ
③メモをとる
ちゃんと話を聞いているというサインを発信することが、信頼されるか、されないかの分かれ道のようです。
当たり前のことに、ほんの少しプラスした一歩先を読んだ気遣いが、人の心を動かすコツだと感じました。
目次
第1章 心を交わす 身だしなみ/挨拶・態度/話し方第2章 信頼を築く 心構え
第3章 誠心誠意、対応する 聞き方/お詫び・クレーム対応 第4章 喜んでいただく 情報を集める/伝える 巻末付録 |
【今日紹介した本】
日本橋高島屋名コンシェルジュに学ぶ人の心を動かす「気遣い力」 (実用単行本)
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