9割がバイトでも最高のスタッフに育つ ディズニーの教え方
ディズニーには“人は経験で変る・育つ”という考え方があります。人には変る・育つ可能性があり、それを実現することがディズニーの高いクオリティーを維持していくことにつながっているのです。
題名 9割がバイトでも最高のスタッフに育つディズニーの教え方
著者 福島文二郎(ふくしま・ぶんじろう)
発行 株式会社中経出版
内容
著者の福島文二郎さんは、1962年生まれ。オリエンタルランド第1期の正社員として入社され、さまざまな部署を経験し商品企画室(社員教育の担当部署)では、100プログラム以上の研修を開発されました。
退職後はJSパートナー株式会社を設立し、サービス業だけでなく幅広い業種で社員研修を行われています。
なぜ東京ディズニーランドはいつも笑顔にあふれピカピカなのか?その疑問や驚きに著者は、「人を育てる」という側面からディズニーの社員教育を解き明かしていきます。
CHAPTER1「育てる前に教える側の「立場」を固める」では、教える立場の上司や先輩自身がまず身につけておくべき考え方などについて教えます。
CHAPTER2「後輩との信頼関係を築く」では、後輩との接し方、そして信頼される方法について語ります。
CHAPTER3「後輩のコミュニケーション能力を高める」では、後輩からゲスト、上司、先輩などと上手にコミュニケーションをとってもらう方法について紹介します。
CHAPTER4「後輩のモチベーションを高める」では、後輩のモチベーションを高める方法について解説します。
CHAPTER5「後輩の自立心・主体性を育てる」では、後輩が自主的に仕事に取り組むようになる導き方について示しています。
こんな方におススメ!
◆ディズニーの人材教育メソッドを詳しく知りたい方
◆部下・後輩から信頼されたいと思っている方
◆部下・後輩に自主性を持って行動してほしいと思っている方
感想
ディズニーランドはいつ行っても、きれいな施設でキャストたちの笑顔やハツラツとした動きで日常を忘れさせてくれます。
そんな「夢と魔法の国」の社員教育の行い方を上司・先輩の目線から解き明かす内容です。
組織のミッションがしっかり浸透し、社員が自主性を持って行動し、後輩にも機会を通じて繰り返しミッションを伝えていく。そのような風土があることにより、ブレない対応が続けられているのです。
これは、ディズニーに限らず普通の会社の経営にも重要な要素だと思うのですが、そのことを徹底して実践しているところにディズニーのすごさがあると感じました。
ディズニーのミッションは、正社員はもちろん、アルバイト1人ひとりにまで浸透しています
どのようにミッションを社員全員に浸透させているのかと言うと、繰り返しさまざまな機会を通してねばり強く伝えます。
研修はもちろん社内報にいたるまで、ありとあらゆる媒体をつかい常にミッションが登場し、日常の中に組み込まれていくのです。
人は、自分が扱われたように人を扱う
ミッションを正確に伝え後輩を育てるのは上司・先輩の役目です。後輩は上司・先輩の姿をよく見ているもので、良い手本・模範を示す必要があります・
ポイント1 教える内容・教え方が論理的であること
ポイント2 心理的な工夫が施されていること
ポイント3 上司・先輩が教えることに熱意をもっていること
後輩を育てるにあたって欠かせないポイントとして上記の3つをあげています。
そして、理想の上司・先輩として
①リーダーシップをもっている
②ゲストをよく見ている
③後輩をよく見ている・マメに声をかける
④改善点を見つけたら、すぐ改善するための行動を起こす
これらが必要としています。
日頃から上司・先輩が後輩をよく見て、気づいた点があればマメに声をかけている。その姿を後輩はしっかりと見ていて、無意識のうちに心にその姿勢をきざみ込んでいくのでしょう。
目次
CHAPTER1 育てる前に教える側の「立場」を固める01→ディズニーが考える理想の上司・先輩とは? CHAPTER2 後輩との信頼関係を築く01→リーダーシップをもって後輩と接する CHAPTER3 後輩のコミュニケーション能力を高める01→後輩の“存在”を認める CHAPTER4 後輩のモチベーションを高める01→笑顔のあふれる職場をつくる CHAPTER5 後輩の自立心・主体性を育てる01→後輩に自信をもたせる |
【今日紹介した本】
【Amazon】9割がバイトでも最高のスタッフに育つディズニーの教え方
【楽天】【楽天ブックスならいつでも送料無料】9割がバイトでも最高のスタッフに育つディズニーの教え方…
↓ランキング参加しています!
スポンサーリンク
関連記事
-
スノーピーク「好きなことだけ!」を仕事にする経営
せっかくものをつくるなら、今までにない製品を作ったほうがいい。他社のマネをした製品はすぐに陳腐化し、
-
幸働力経営のススメ2 失敗から学んだあくなき挑戦の20年
“経営とは、そこで働く人間を元気にすることにほかなりません” 本書は、経営のプロとして活躍する
-
ディズニーがスタッフに最初に教えたこと
ディズニーリゾートで働く人の9割以上がアルバイトなどの準社員スタッフです。 短期的に入れ替わる
-
上司の常識は、部下にとって非常識
日常交わされるような会話例とその背景にある心理メカニズムを示し、時代的な背景を含めて上司と今どきの部
-
変わっているけど、成果を生み出す!思わず「へぇ~」と言ってしまう会社
一度聞いただけではちょっと信じられないユニークな制度、働き方やもうけ方を持つ、思わず「へぇ」とうなっ
-
ぼくは「技術」で人を動かす
リーダーシップを発揮するためのスキルと人間性を混同して捉えてしまうと、自分の未熟さに目線が向くために
-
V字回復の経営 2年で会社を変えられますか
「2年で黒字化できなければ、退任します」。不振事業再建にのり出した黒岩莞太は、業績を回復させることが
-
ビジネス思考モデル 既存ビジネスから「イノベーション」を生む7つの視点
本書は、目まぐるしく変化し、先の見えない環境の中で働く方が、新しい価値創造の機会を発見し、「イノベー
-
これからの時代のリーダー論 今、なぜ部下はあなたに心を開かないのか?
現場で起きる問題の9割は人間関係のこじれからくる小さなことです。 人間関係のこじれをほどくだけ
-
〈チーム編〉教える技術
本書で紹介する方法は、初めて部下を持った人でも、口下手でどうも話しづらいという部下を持っている人でも