だれも継がない困った実家のたたみ方 家・土地・お墓
自分が生まれ育った実家をたたむことは、精神的にも肉体的にも、そして金銭的にも消耗します。しかし、そのままにしておくと一生重荷となってのしかかってくるのは明らかです。もし実家を引き継ぐ気持ちがないのであれば、早めの対策が必要になります。
題名 だれも継がない困った実家のたたみ方 家・土地・お墓
著者 長谷川裕雅(はせがわ・ひろまさ)/佐々木悦子(ささき・えつこ)
発行 一般社団法人 家の光協会
内容
著者の長谷川裕雅さんは、早稲田大学政治経済学部卒業後、朝日新聞社記者を経て司法試験に合格。弁護士・税理士。著書は『磯野家の相続』『波平は「相続」であわてない! 磯野家に学ぶ33ヶ条』など多数。
佐々木悦子さんは、1969年埼玉県生まれ。(一社)日本エンディングサポート協会理事長。全国各地でお墓や葬儀に関するセミナーを開催。著書に『お墓・仏壇の選び方・祀り方-元気なうちに話したい』『知っておきたいお葬式Q&A』。
ふるさとに遺された実家の家屋や宅地、農地などをもてあまし処分に困っている方は大勢いると言われています。総務省の調べで、空き家の数は2013年現在で7軒に1件といわれ、これが2030年には3軒に1件になると推定されています。
もし自分が実家を引き継ぐ意志がなく、実家をたたみたいと考えた場合には、家と土地を処分するのはもちろんですが、お墓のことも考えなくてはなりません。
両者は同じように見えて、その対処法は大きく異なります。この性格の異なる二大テーマについて、本書では法律のプロと終活のプロがそれぞれの立場から、現実的な「家じまい」と「墓じまい」の方法について詳しく解説しています。
こんな方におススメ!
☆60才代以上の長男で後継者がいない方
☆70才以上で配偶者をなくし、自分が墓守をしている方
☆40才代以上のおひとりさま
感想
著者の長谷川裕雅さんは、相続に関する著書が多数で、以前読んだことのある『波平は「相続」であわてない! 磯野家に学ぶ33ヶ条』では、遺言書や相続税の節税ポイントなどどちらかと言えば、親族が亡くなる“前”にやっておくべきことが主題だったように思います。
それと比べて今回は自分の親が亡くなった“後”の家・土地などの不動産処分などについて解説されていました。
地方では、子供たちは都会に行き戻らない、そして家は年寄り夫婦だけという世帯が増え、急速に過疎化が進んでいます。
もし、自分の実家がそういう状況であれば、いざという時に困らないように事前にできることがあればやっておいたほうが良さそうです。亡くなってからでないと、できないこともありますが、親から資産と負債がどれくらいあるか聞いておく、使っていない不動産は親が健在のうちに現金化しておく、遺言をかいてもらうなど、やっておくと後々もめないで楽に相続などをできるようになります。
また今は、毎月一定の融資を受け、最後にまとめて自宅物件そのもので返済するというリバースモーゲージ制度があります。この制度は、自宅はあるけれど老後のまとまった手持ち現金がないといった場合に有効なようです。
今現在あるいは近い将来、実家について不安に思うことがあるのなら、どのような対策があるのか本書を手に考えてみてはいかがでしょうか。
目次
パート1 空き家・空き地にしない!家と土地のたたみ方 1 不良債権化するだれも継がない不動産 2 相続手続き、いざスタート! 3 “負”動産の賢い手放し方・活かし方パート2 無縁墓にしない!お墓のたたみ方 1 無縁墓にしないためにできること 2 お墓を片付ける 3 新しいお墓・弔い方を選ぶ パート3 親が生きているうちにやっておきたいこと |
【今日おススメした本】
だれも継がない困った実家のたたみ方 家・土地・お墓
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