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結果を出すのに必要なまわりを巻き込む技術

マーケター一人では、ヒット商品を生み出すことは決してできません。いかに周りの人を巻き込めるかで、ヒット商品が出るかどうか決まるのです。

題名 結果を出すのに必要なまわりを巻き込む技術
著者 小林正典(こばやし・まさのり)
発行 株式会社ポプラ社

内容

著者の小林正典さんは、江崎グリコ株式会社チョコレートマーケティング部部長(カテゴリーマネジャー)です。営業職からマーケティング職への異動後、商品開発の難しさに苦しみながらヒット商品「クラッツ」や「チーザ」を開発する。

その後、「アーモンドピーク」「カプリコ」などのブランディングやデパ地下スイーツ「バトンドール」の開発など、ヒット商品を数多く担当する。また横ばい状態が続いていた主力ブランド「ポッキー」を5年間で50億円も売上を伸ばすなど、チームの力を引き出すマネージャーとしても活躍。本書は、初めての著書となります。

著者は、2015年6月に放送されたNHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』にチョコレートマーケティング部部長として出演されています。番組のストーリーとして著者が前面に立ち商品開発を進めていく構成になっていましたが、これは本来の姿とは少し違うと言います。

たしかに商品開発においては、マーケターが果たす役割は小さくありませんが、ヒット商品は、一人のマーケターの力だけでは決して生れないと言います。

社内外の関係者を巻き込み、考えやアイデアに共感してもらい、そして協力を得ることによって初めてヒットの種は芽を出し、大きな花となるのです。

本書では、広い意味でのマーケティングという仕事で結果を出すための、周りの人の巻き込み方とチームの育て方に主眼を置いて書かれています。

著者と同じように商品開発に携わる方にとって共感できる内容となっていますし、違う職種の方にとっても仕事の進め方、リーダーシップの発揮の仕方など参考になる点が数多くちりばめられています。

こんな方におススメ!

商品開発に携わっている方
周りの意見をまとめ、仕事をスムーズに進めたい方
リーダーとしての役割を求められている方

感想

読後に感じたこの本のキーワードは、「共感」という言葉でした。まず身近な人の「共感」から始まり、それが開発メンバー、他部署、販売店、そして消費者へ広がっていく。そのスピードと広がり方によってヒット商品となるか否かが決定するのだと思います。

「共感」を生み出すには、その土台となる考え方の強さ、製造や営業をその気にさせ動いてもらう情熱、お客様へ商品に込められたメッセージを伝える仕掛けが必要です。

著者が商品開発のプロフェッショナルとして評価を受けている理由は、これらをトータルで考えることができる点にあると感じました。

さらに著者は、部下への「共感」も忘れていません。決裁者として部下の提案にOKを出すだけでなく、部下と一緒になって考える姿勢を大切にされています。

ダメ出しをする場合でも、それで終わりではなく部下の提案をやらないことによって生じるリスクを防ぐために、上司である自分が必ず代替案を出しているのです。

上司が代替案を持つことによって、チーム全体が前向きになり成功に近づいていくのだと言います。

さらに新しいことを始めるときは、リーダーである上司が先頭を走らなければいけないとも教えています。

新しい取組みはさまざまな困難が発生しますので、関係部署を説得するなど、チームを全力でサポートし障害を一緒に突破する姿を見せることが、理想とするのリーダー像なのです。

目次

第1章 蛇行して、出し尽くした先にヒットは生れる
 ―結果を出すためのたったひとつの方程式

第2章 ビジョンと物語構成力が見方をつくる
 ―社内の関係者の共感を得て動かす技術

第3章 たった「2秒」で売れるかどうかは決まる
 ―お客様の共感を得て動かす技術

第4章 「自分事」で考えられるチームが結果を出す
 ―チーム(部下)の力を引き出す技術

【今日おススメした本】
結果を出すのに必要なまわりを巻き込む技術

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