佐々木常夫があなたに贈る、逆境を乗り越え仕事・生活を楽しむ知恵
自分を成長させたい、周りの人と仲良くしたい、人の役に立ちたいといった「志」があれば、人は強く生きることができます。
スキルだけを身につけただけでは、「志」がなく、単なる要領のいい生き方ができるようになるだけです。これでは、本当の意味での信頼関係を築くことはできません。
なぜなら「志」とは、多くの人が共有できる願望だからです。その「志」を実現するために、周りの人が協力しようと思えるものです。だからこそ困難な仕事もできるようになるのです。
題名 働く君に贈る25の言葉
著者 佐々木常夫
発行 WAVE出版
内 容
著者の佐々木常夫氏は、1944年生まれ、東大卒で東レに入社されました。仕事的には順調に出世されてこられましたが、入退院を繰り返す妻や自閉症の長男を看るために午後6時に退社する必要に迫られました。そのため家庭と仕事の両立を図るため最短距離で最大の効果を生みだすマネジメントを極めてこられました。
現在は経団連理事、大阪大学客員教授など公職も歴任されています。著書も「部下を定時に帰す仕事術」「そうか、君は課長になったのか」など多数。
本書は、今年社会人となったばかりの甥に向けた手紙という形で書かれています。若いビジネスパーソンに著者がこれまでの社会人として生きてきた中で得た、幸せに働き幸せに生活するための要素をまとめてあります。
会社での仕事術や出世術だけでなく、人づきあいや家庭生活などで抱える問題に対する「生きるヒント」をあたえてくれています。
人生を強く、優しく生きる「知恵」がこの本の中にあります。
こんな方におすすめ!
・仕事で壁にぶつかり悩んでいる方
・生きる意味、働く意味について考えている方
・がんばっているのになかなか認められない方
感 想
ビジネスパーソンに向けて書かれている本ですが、会社で使える知恵だけでなく、生きるヒントがたくさんつまっていました。
凡を究めて、非凡に至る
この言葉を見たときに、剣道の全国大会で優勝した選手の言葉を思い出しました。その言葉は選手の恩師から言われた言葉ということで、それを実直に実践して悲願を達成することができたと語っていました。
誰にでもできることを、誰にもできないくらいやれ
まったく新しい発想で、今までにないものを生み出すことは、誰もができることではありません。ですが基本的で簡単なことであれば、経験の浅い人や力の弱い人でもすぐにできます。
人まねでも良いのでその道を極める。平凡なことでも良いので他人がマネできないくらいくり返し平凡を極めていく、そのつみ重ねである日を境にして誰にもマネできない域に達し、非凡と言われるようになる、ということなんでしょうね。
礼儀正しさは最大の攻撃力
たしかに人として守らなければならないことをできない人とは、一緒に仕事なんてしたくないですからね。
常に礼儀をつくして仕事をしていれば、相手にも大切にされますし、もし自分がミスしても気持ちよく手を差し伸べてくれるかもしれません。
そんな「礼儀正しさ」ですが、本書の中で“礼儀正しさの本質を知っていますか?”と問いかけています。分かりますでしょうか?
答えは「相手を尊重する」ことのようです。言葉づかいは完璧だけどどこか無礼な人。そんな人いませんでしょうか。
「相手を尊重する」気持ちを持たないままの、形だけの礼儀正しさだけでは相手には通じません。あいさつ、服装、時間を守るなど相手を尊重する行動をとることで、信頼が深くなり、相手も自分を大切にしてくれるようです。
自分を大切にしたければ、まず相手を尊重することですね。
目 次
第1章 自分を磨くために働く 01 強くなければ仕事はできない。 第2章 成長角度を最大化する 06 3年でものごとが見えてくる。 第3章 仕事の要を知る 10 すぐに走りだしてはいけない。 第4章 どこまでも真撃であれ 18 上司の強みを知って、 第5章 とことん自分を大切にしなさい 24 運命を引き受けなさい。 |
【今日紹介した本】
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