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ちょっと包んだほうが人間関係はうまくいく -相手のこころを包み込む「魔法の風呂敷」

公開日: : 最終更新日:2016/01/20 コミュニケーション

本書は、いろいろな包み方を紹介しています。「包む」ことによってビジネスパーソンなら周りからの評価も上がるでしょうし、一番身近な家族とのコミュニケーションも深まります。

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題名 ちょっと包んだほうが人間関係はうまくいく: 相手のこころを包み込む「魔法の風呂敷」
著者 石上勝規(いしやま・かつのり)
発行 合同フォレスト株式会社

内容

著者の石上勝規さんは、1977年東京生まれ。12歳まで子役として活動し、CMやドラマなどに多数出演。その一方で学校ではイジメにあい、孤独感を味わう。大学在学中、父親の事故により家業の折箱メーカー・折勝商店の4代目となることを決意。入社当初は古参従業員とのコミュニケーションに悩むが、試行錯誤をするなかで相手を「包む」意思疎通に到達する。現在は、老舗の伝統を守りながら、新たな事業に積極的にチャレンジしている。

本書は、著者の子供時代のイジメの経験や、家業を継いでからの従業員との人間関係の苦悩を通じて導き出された、相手を「包む」というコミュニケーション法について語っている内容です。

第1章は、子供時代から会社に入社するまで著者がおかしてきた数々のコミュニケーションの失敗について振り返ります。

第2章は、入社当初におかした失敗や自分が実際に受けた「礼を欠いた対応」を題材にして、人間関係をスムーズに運ぶ「包む」について語ります。

第3章では、著者の親子・夫婦関係を例にしながら、身近な人との関係についての「気の配り方」を教えます。

第4章では、中国の古典を引き合いに出し具体的な「包む技術」の話に入ります。

第5章から第7章にかけては、江戸しぐさや日本の言葉に隠された人間関係を良好にする日本人の「包む文化」の説明です。

第8章では、自分自身が人間関係のキーパーソンだと位置づけ、コミュニケーションに対する視点の変え方を教えています。

こんな方におススメ!

☆なかなか自分の考えが伝わらず悩んでいる方
☆江戸しぐさからコミュニケーション法を学びたい方
☆人間関係がうまくいかない理由を知りたい方

感想

コミュニケーションに悩み、多くの失敗をした経験から、日本の歴史や中国の古典などから人間関係を良好にする方法を学ばれ、いろいろな場面でその方法を実践されてきた様子が紙面からよく伝わってきます。

そして試行錯誤するなかで「包む」というキーワードを自分で見つけられました。この「包む」コミュニケーションとは、自分の気持ちを押し殺して包み隠すものではなく、相手をすべてうけ入れて思いやりをもって接する「利他心」なのだと言います。

自分のことよりも他人のことを優先し思いやりを包んでお渡しする。つまり「感謝の心」が「包む」コミュニケーションの大切な要素の一つだと教えています。

心に残った言葉

力づくでは人はついてこない

相手のために無償で奉仕できるかどうか、どれだけ尽くせるか、これらは数値化できませんが、一定の飽和点を超えたときに物事は動き出すようです。(P.63)

相手は自分を映し出す鏡なのです

自分が不機嫌だと相手も不機嫌になると言います。ですので、視点を変えればちょっとした微笑や喜びに満ちた表情は相手に伝わり、こちらに返ってくるということですね。(p.103)

まずは何はともあれ、量を積み重ねることが近道です

最初は失敗するかもしれませんが、いったん身につけた技術は体にしみ込んで忘れることはありません。(P.105)

目次

第1章 私も人付き合いは苦手でした

第2章 相手を包めば人間関係はうまくいく(仕事編)

第3章 相手を包めば人間関係はうまくいく(プライベート編)

第4章 「包む」を身に付けるために知っておきたいこと

第5章 江戸しぐさに学ぶ包むノウハウ

第6章 「おもてなし」という名の極上の包み方

第7章 包む文化はいまも息づいている

第8章 「包む」の本質について知る

【本日おススメした本】
ちょっと包んだほうが人間関係はうまくいく: 相手のこころを包み込む「魔法の風呂敷」

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