ストレスゼロの伝え方
公開日:
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コミュニケーション, メンタル・心理 CCCメディアハウス, 木村英一
他人に自分の考えを伝えるということは、あまりにも日常的であたり前のことです。だから多くの人は「伝える」ということを意識しないで生きてきたのではないでしょうか。しかし、もう一段上のレベルを目指すのであれば「伝える」技術は非常に重要になってきます。
題名 ストレスゼロの伝え方
著者 木村英一(きむら・えいいち)
発行 株式会社CCCメディアハウス
内容
著者の木村英一さんは、1970年岩手県釜石市生まれ。オハイオ大学卒業後、外資系コンサルティング会社などを経て複数のベンチャー企業の経営に参画。その後コンサルタントに転身し、行動科学、心理学、脳科学の要素を取りこんだ、生産性を向上させる独自のプログラムを開発。近年では、経営者の個別コンサルティングやマネジメント力強化を数多く手がける。著書に『ストレスゼロの仕事術』がある。
同じことについて話をしているのに、「伝え方」の上手な人が指示すると、部下は喜んで働きます。あるいは、話し上手な人は初対面の人ともすぐに打ち解けてしまいます。
これは持って生まれた資質ではなく、学習によるものだと著者は語ります。本書では、対話力の達人が身につけたエッセンスを共有する目的で書かれています。
どれもシンプルなものばかりですが、それを自分のものにするためには、「練習」が必要です。人に何かを伝えるということは、あまりにも日常的すぎて、意識せずに過ごしてしまっています。ですが、仕事やプライベートでもう一段のステップアップを目指すなら、「伝え方」の技術向上は避けては通れないと言います。
この本では、まず伝わらない原因を明らかにした上で、「伝える目的」「伝える方法」「相手」「環境」「印象」「影響力」「自分」の7つの要素について紹介しています。
こんな方におススメ!
☆自分の考えが、なかなか伝わらないと悩んでいる方
☆相手から共感を得られる話し方ができない方
☆いつも自分一人がしゃべってしまう方
感想
本書は、経営者やセールスパーソンなど「伝える」機会が多い方に読んでいただきたい内容です。著者が語っていることはけっして難しいことではなく、すぐに理解できることばかりですが、著者も冒頭で語っている通り、「練習」が必要です。「伝える」技術を教えているビジネス書は多くありますが、それらも読むだけではあまり力にならず、実践していくことで身に付くのです。
他の本と本書の違いは、「伝える」側の自分だけでなく、伝わる側の相手や環境の整え方も教えているところです。いくら自分だけががんばって伝えようと努力しても、相手や環境に伝わるための準備が整っていなければ、しっかりと伝わりません。
本書では、相手が理解しているのかの確認方法や、心地よい状態を演出するテクニックも学ぶことができるようになっています。
私が一番共感した部分は、第5章『「環境を整える」~あいての「変化」こそ褒めのポイント~』です。相手との距離を縮める方法の一つが相手をほめることであり、ほめてくれる相手に対して好意を抱き警戒するよろいを自ら脱いでくれると説明しています。
正しく相手をほめるための注意点は、以下の4点です。
①心の底からほめる
②具体的にほめる
③能力ではなく行動をほめる
④よく観察し相手の「変化」をほめる
特に④が重要で、相手に興味を持ってよく観察することがポイントになります。相手も少しの変化をほめられると、「私のことをしっかり見ていてくれたんだ」とうれしくなり、信頼感も増していきます。
以前読んだ本の中にも、理想の上司として一番のポイントは、スキルがある、仕事ができる、または発言力があるなどではなく、「しっかりと見ていてくれる」上司ということでした。今までできなかった仕事ができるようになった、商談がうまくいった、あるいは仕事やプライベートで悩んでいるときにさりげなく声をかけてくれる。
そんなコミュニケーションをとることで信頼関係が出来上がり、こちらの話しをきちんと聞いてくれる土台ができるのではないのでしょうか。
目次
第1章 伝わらない原因はこれだ
第2章 伝える目的を整える 第3章 相手を整える 第4章 伝え方を整える 第5章 環境を整える 第6章 印象を整える 第7章 影響力を整える 第8章 自分の状態を整える |
【今日おススメした本】
ストレスゼロの伝え方
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